モビリティ分野においては、道路インフラの状態を画像で診断するとか、車両周辺にいる人や物体をリアルタイムに検知するなど、あらゆるデータを活用して、顧客自身が新たなMaaSを立ち上げることになる。車両走行データ(フリートデータ)、センサーデータ(カメラ、LiDAR、GNSS/IMU)など、データ量の増加や処理内容の高度化に伴い、大容量かつ高精細な時系列データ・動画像の遠隔収集、AIによるデータ分析基盤が必要となる。
現場(エッジ側)でデータを収集し、クラウド側にて分析を行うと、エッジ・クラウド間のリアルタイム性や信頼性が担保できず、データの同期が取れない。ほかにもAIによるデータ分析では「現場環境の変化などの影響により、AIへの入力データが学習時から変わることでAIの推定精度が低下する」といった課題がある。実運用においてAIが同じ精度を保ち続けることは難しく、管理には膨大な工数と手間がかかる。
AIの推定精度を高く維持するには、運用中にもデータを取り続け、絶えずAIを再学習させる、データとAIを管理運用できる仕組みが求められるという。マクニカは19日、データ収集とAI実行環境をワンプラットフォームに統合する「マクニカモビリティデータプラットフォーム(MMDP)」の提供を開始した。同社のAI事業macnica.aiのなかでもモビリティ領域に特化した同プラットフォームにより、移動・流通でのデジタル変革を支援する。
過疎地における移動サービスの実装などで実績をあげてきた同社の、MMDPは「第1回 MaaS EXPO」で披露される。