SoC×プラットフォームでコネクテッドカー開発を加速する

先進運転支援システムがより高度になりつつある。昨今、コネクテッドカーの実用化、高いレベルの自動運転とともに、サービス化された移動手段(MaaS)についても研究開発が盛んになっている。

今月12日、ルネサスは、米国Microsoftとコネクテッドカー開発を加速させるために協業――車載用SoC(システムオンチップ)R-Carを搭載したR-Carスタータキットが、Microsoft Connected Vehicle Platform(MCVP)の開発環境として利用できるようになったことを発表した。Azure・AI・エッジサービスのプラットフォームとパートナエコシステムを組み合わせたMCVPでは、各種ソリューションの構築ができる。

MVCPにより、モビリティ関連企業は、車両のプロビジョニング、双方向のネットワーク接続、機能の継続的なOTA(無線)アップデートなどのサービスを迅速に提供できる。その開発環境として、R-CarスタータキットおよびBSP(ボードサポートパッケージ)、R-Car用マルチメディアパッケージならびにMCVPのコンポーネントを利用できる。R-Carスタータキットは、Azure IoT Edgeデバイスとしても認定されているという。

ルネサス自身がAzure IoT HubとAzure IoT Edgeのパートナとして認定されている。そこでユーザは、上記開発環境を用いることにより、クラウドやパソコン上で開発したソフトウェアをR-Car SoCに搭載し、自動車や各種モビリティの組み込み環境で事前検証を行える。コネクテッドカー開発における実装上の課題の早期発見が可能になり、開発を効率化できるという。

今回のマイクロソフトとの協業により、ルネサスはコネクテッドカーの開発を加速し、MaaSビジネス創出の活性化、オンデマンド型ビジネスの早期立ち上げに貢献していく構えだ。