電子機器のEMI、ノイズ対策を基板の設計段階から施す

電磁波干渉(EMI)は電気・電子機器同士で起こる。ある点にて波動を同位相で強め合ったり、逆位相で弱め合ったり、電気信号の相互作用は、他の機器やシステムに悪影響を及ぼすため、電子機器の設計において、EMIノイズ対策は必須となっている。

回路基板の設計・試作終了後にできるEMIノイズ対策は限られるため、設計の初期段階で、ツール等を使用した効率的なEMIノイズ対策が求められているという。NECソリューションイノベータは14日、プリント基板の設計におけるEMIノイズ対策を支援する「DEMITASNXオンラインサービス」の提供を、電気系CADベンダーのニソールおよびQuadceptを通じて開始する。

国内外の研究機関で検証された「EMIルールチェック機能」と「共振解析機能」を搭載し、設計段階でのEMIノイズ対策を支援するソフトウェア「DEMITASNX」は、携帯端末、OA機器、家電、自動車部品、航空宇宙機器、医療機器など幅広い分野でのEMIノイズ対策に利用されていて、設計件数が少ないメーカー等から、必要な時だけ低コストでEMIノイズ対策ツールを利用したいとの要望も寄せられていた。

そこで今回、全15項目ある「EMIルールチェック機能」のうちニーズの高い4項目を利用ごとに課金する上記サービスを開始した。基板端チェック、GVプレーンまたぎチェック、リターンパス不連続チェック、デカップリングキャパシタチェックについて、ユーザーは、CADデータを送付するだけで、最新機能でチェックされた結果を、レポートファイルとして入手できる。

設計レビューの時間短縮や品質向上に貢献する「AI絞込み機能」により、重要エラーのみのレポートも提供する。「DEMITASNXオンラインサービス」は、ニソールのWebおよびQuadceptのWebサイトから申込み可能。今月26日に「プリント基板ノイズ対策セミナー」で紹介される。