あらゆるものの把持に挑戦、電動3爪ロボットハンドの力を10倍に

少子高齢化という社会的課題を抱えている日本では、これまで以上に産業用ロボットの活躍が期待されている。自動車メーカーのニュース映像で見られるようなロボットだけでなく、各種産業分野、大小さまざまな組織規模で人の負担を軽減でき、仕事力を上げられるロボットへの期待は特に大きい。

そのため経済産業省は「ロボットフレンドリー」な環境構築・地域エコシステムの構築に向けた施策を展開、サービスロボットの社会実装を進めている(引用:同省政策Web「ロボット」)。サービスロボットをはじめとして、これから社会に実装されていく多くのロボットは、柔らかいものから堅いもの、軽いものから重たいものまで、多彩なものを適切な力でつかみ保持することが求められる。そこで、「あらゆるものの把持に挑戦」をスローガンにしている――

おもに金属加工や精密部品組立、食品・化粧品・医薬品や物流分野などで、ひとつのハンドでさまざまなものをつかむ・把持することを目指しているという。ASPINA(シナノケンシ)は、把持力を既存モデルの約10倍に強めた50Nモデルの電動3爪ロボットハンドARH350Aを発表した。この新製品投入によるラインナップの拡充で、把持できるものの種類と幅が広がり、各業界でのニーズにいっそう応えられるという。

ASPINA電動3爪ロボットハンドは、協働ロボットとの親和性が高く、人の手に代わる自動化のために必要な、異形物を柔軟に把持できる機能を実装している。ARH350Aでは、「いろんなものに、ちょうどいい」把持機能を引き続き活かしながら、対応できる重量の面で、把持力50N、最大つかみ把持重量3,000g、最大つまみ把持重量500gが実現されている。

ASPINA(ALビジネスユニット)では、「自動化」「省人化」「軽労化」に向けて開拓余地の多いロボティクス分野で、ロボットハンド以外にも製品展開を進めているとのことだ。