導入事例!学校給食費公会計化に対応したシステムの本格稼働へ

文部科学省が昨年11月に発表した「学校給食費に係る公会計化等の推進状況調査の結果について」によると、学校給食費の公会計化等を実施している自治体は26.0%――、準備検討中・未実施の自治体がおよそ7割にものぼる。

教員の業務負担軽減等の観点から、学校給食費については、地方公共団体の会計に組み入れる「公会計制度」を採用するとともに、徴収・管理を学校ではなく地方公共団体が自らの業務として行う「公会計化等」を進めるに当たり支障となっている事由等を把握し、今後の促進方策の検討に活用するということで、上記調査結果がまとめられてある(同省PDF)。

今月6日、アイティフォーは、兵庫県尼崎市が同社の「給食費管理システム」パッケージ導入を決定したことを発表した。小・中学校等の学校給食費公会計化開始に伴い同自治体は、このシステム導入により、給食費の会計を見える化して透明性を担保し、教職員の業務負担を軽減し、公会計化による教育委員会の業務負担増や徴収率低下の回避を実現するという。

同市は4月より小学校にて同システムを本格稼働する。給食センターが新設され学校給食が開始される22年1月より中学校でも、公会計化の開始と共に同システムを本番稼働させる。公会計化導入に付随する児童・生徒・教職員約3万2千人分の口座振替情報入力業務は、同社が一括で請け負う。給食費管理で必須の学事系システムとのつなぎは、昨年1月から稼働中の学齢簿管理システム就学援助システムとの連携により実現する。

給食費管理システムを導入し公会計化を促進する。同市は多様な学校種別に対して給食費管理業務を一元化する。「会計の見える化により透明性を確保」、「教育委員会への業務集中と、手作業の排除で業務効率化と働き方改革を促進。教職員は教育業務に専念」、「システム化による給食費の収納率低下を抑制。効率的な滞納管理を実現」といった効果に期待している。