CRM×会計アプリ、金融情報統合によりスモールビジネスもDX推進

新型コロナウイルス禍の終息が見通せない。いま、金融機関やスモールビジネス(個人事業主及び中小企業)のデジタル化が急務である。これらの業態におけるデジタル化、ビジネスコミュニケーションや情報連携の多くはしかし、ITインフラの制約などにより道半ばである――

スモールビジネスのデジタル化を支えるパートナーとして金融機関の役割がより重要とされる中、同機関によるICT(情報通信技術)コンサルティング事例は増加しているものの、必要なデータ整備やノウハウ蓄積はまさにこれからだという。freeeインテックは今月18日、金融機関とスモールビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進と、金融機関が行うICTコンサルティングの支援のため、協業を開始した。

会計アプリ「クラウド会計ソフトfreee」とCRM「F3(エフキューブ)」を連携し、同じデジタルプラットフォーム上での利用を可能にする。これにより、金融機関はスモールビジネスの会計・財務情報をタイムリーに把握でき、より正確な仮説をもって提案・経営サポートが行える。スモールビジネスは複数金融機関との取引の管理が容易になり、財務諸表などのデジタル化を図れて、金融機関との円滑なコミュニケーションが実現する。

金融機関のICTコンサルチームが生産性アップに向けた課題を解決する際、freeeはプロダクトを含めたツールの活用提案および導入支援を行い、スモールビジネスへのサービス提供やサポート業務、ノウハウの共有を実施する。インテックは、CRM上での金融機関ソリューション/コンサル案件管理、必要情報の可視化と蓄積等の支援を行う。

今回の協業により、ビジネスコミュニケーションを活性化し、融資・ICTコンサル等の新たな金融サービスの展開を推進する。両社は金融機関とスモールビジネスのデジタル化のサポートにおいて、国内トップクラスの体制を構築していくという。