知財を解放、デジタル時代のデバイス開発を容易にする

昨今、RSIC-VなどのオープンアーキテクチャCPUの台頭もあり、IP(知的財産)を活用したデバイスの開発は増々活性化している。独自デバイスの開発では、CPUだけでなく、周辺機能やアプリ特有の機能など、各々のIPを組み合わせて検証するために多大な工数と時間が必要になるという。

ルネサスは今月10日、半導体の設計情報であるIPの販売を強化する一環として、同社製IPを活用したデバイスを容易に開発できるソリューションを「IPユーティリティ」として提供開始した。同社IP製品(IPライセンス)サイトにその詳細が掲載されている、「IPユーティリティ」は、ユーザが効率的にオリジナルの半導体製品を開発するためのソリューション群であり、今回、次の5種類の提供が始まった。

①オリジナルマイコンを短TATで開発できる「アプリケーションパッケージ」、②AIアクセラレータコアを先行評価可能な「アーリーアダプターキット」、③IPコアのコンフィグレーション容易化ツール、④製品仕様検討向けTCAMフロントエンドライブラリ、⑤デバイス向けに提供していたノイズ(EMC)設計コンサルティング。

たとえば「アーリーアダプターキット」では、来年リリース予定の高電力効率AIアクセラレータIP「PIM」を評価できる。ユーザはソフトウェア開発サポートも受けながら、制御ボードにRaspberry Piを活用し、PIM機能は最大3枚までスタック可能な構成として、推論実行の規模拡大に対応――。

各ソリューションの活用により、ユーザは、市場実績が豊富で信頼性の高いIPを活用して、短期間でオリジナルの半導体デバイスを開発し早期に市場投入できるという。同社は、Ethernet TSNの性能をすぐに評価可能な評価環境や、市場実績が豊富なCPUコアをFPGAへ実装した評価ボードの提供など、今後も「IPユーティリティ」の拡充を図っていく構えだ。