ドローン活躍社会、有人エリアでのレベル4運航実現に向けて

小型無人機(ドローン)による「空の産業革命に向けたロードマップ2020」が官民協議会で策定された。そこでは、22年度をめどにドローンをレベル4(有人地帯における目視外運航)として活用するための環境整備、技術開発、社会実装の方針が定められた。

同ロードマップが官邸PDFとして公開されている。空の産業革命では特に、警備分野(広域で侵入者や車両等を監視して異常発生時には迅速な状況把握)、物流分野(小口輸送の増加や積載率の低下、エネルギーの効率化)、インフラ点検分野(効果的かつ効率的な点検を通じた長寿命化やコスト削減)において、運用負担が少ないレベル4ドローンの活用と、それによる省エネルギー化の実現が期待されているという。

KDDIパーソルP&Tは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する"DRESS project(ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト)"における「無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発/地域特性・拡張性を考慮した運航管理システムの実証事業」公募に応じ、両社の提案が11月24日に採択されたことを今月11日に公表した。

上記事業で両社は、21年度末までに、ドローンのレベル4を実現する運航管理機能の開発と、持続可能なビジネスモデルの確立に向けた西日本(兵庫県)、東日本(宮城県)、災害時想定(三重県)の3エリアでの先行実証に加え、様々な地域での実証を実施する。地域実証実験の対象エリアについてはこれから公募を行う、情報はNEDOのホームページ等で提供していく予定だという。

レベル4の実現と社会実装に向けた運航管理機能の開発・改善、異なるシステム間の相互接続性の検証およびビジネスモデルの検討を行い、地域ごとの課題抽出も実施する。今回の事業を通じて、両社は、日本各地でのレベル4実現に向けた運航管理機能の社会実装を目指すとした。