つながるクルマで"つながる安全"を実現する

自動運転技術が脚光を浴びる。昨今、一定以上の水準では次世代交通インフラと法規則の整備を必須とする同技術よりも、ICT(情報通信技術)の進化、あらゆるモノがネットにつながるIoT(Internet of Things)とともにあるコネクテッドカー(つながるクルマ)の実用化が先行している。

今月8日、SUBARUKDDIは、通信を活用した安心・安全なクルマづくりのためのパートナーシップを構築したことを発表。新型レヴォーグを皮切りに、前者の最新の安全技術と、後者の高品質で安定した通信サービスとを連携させ、先進事故自動通報(ヘルプネット)やSOSコールなどの「つながる安全」を実現するコネクティッドサービスの展開を推進していくとした。

SUBARUは「人を中心としたクルマづくり」で、すべての人に「安心と愉しさ」を提供することを目標にしている。特に安全性能においては、「0次安全」「走行安全」「予防安全」「衝突安全」の4つの分野をさらに強化するとともに、今回実現した「つながる安全」を加え、2030年に死亡交通事故ゼロ――SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロを目指すという。

一方、KDDIは、車載通信機を搭載した車両の位置情報から、国や地域ごとに選定した通信事業者への自動的な接続と、通信状態の監視を統合的に行う「グローバル通信プラットフォーム」を活用し、高品質で安定した通信回線を提供している。79の国と地域での同プラットフォームによるサービス提供を通して、自動車会社のコネクテッドカーのグローバル展開に貢献していくという。

両社は今後、KDDIの「グローバル通信プラットフォーム」を活用したコネクティッド領域でのパートナーシップを深めることで、サービスの発展に努めるとともに、乗る人すべてが安心・安全を感じられるクルマづくりを推進していく構えだ。