Boomi提供、クラウドベースの日本DX成長戦略

Dell Technologies™傘下の Boomi™社(本社:米国ペンシルベニア州、日本オフィス:東京都港区、以下 Boomi)は日本企業・組織におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを支援および加速することを目的に「Boomi日本での成長戦略に関するメディアブリーフィング」を11月18日にオンライン上で開催した。

Boomiアジア太平洋・日本地域担当マネージングディレクターのAjit Melarkode氏と、日本事業を統括するカントリーゼネラルマネージャーに同日任命されたIT業界のエキスパート堀和紀氏が出席し、クラウド時代における複数クラウド/システムのデータ連携、DX加速の需要が高まる日本における事業展開について説明した。

日本の環境下でDXを成功するカギにあるのがBoomiのiPaaS

Boomiアジア太平洋・日本地域担当マネージングディレクター Ajit Melarkode氏

メディアブリーフィングの冒頭、Ajit Melarkode氏は日本市場におけるDXの状況について「51%のITリーダーはデジタルトランスフォーメーションを途中で放棄し、64%はレガシーシステムがナンバーワンの障壁になっていると答えている。世界中でこれまでITビジネスに携わってきた立場から見えてきたのは、それぞれ地域によって独自の特徴があるということ。日本市場はDXの途中にあり、レガシー環境の需要も高い。パートナーのエコシステムを大切にしている。そして、他の地域よりもクラウド普及が少し遅れている。日本のこのような環境下でDXを成功させるためには新旧と、日本と海外のシステムを統合していくことが求められる」と説明した。

Boomi は 2016 年にアジア太平洋および日本地域での事業を開始し、公共、教育、製造および小売業をはじめとする、主要な多国籍企業、大企業、中堅企業とのビジネスを急速に拡大するなか、現時点では全世界で 12,000 社を超える顧客にて利用されている。またBoomiはアプリケーション、データ、および人々を、クラウドネイティブに開発されたオープンでインテリジェントなサービスとしての統合プラットフォーム(iPaaS)の提供を「簡単に早く」連携することをモットーとしている。 パブリッククラウド、マルチクラウド、オンプレミスなどで構成される最も複雑な IT 環境でも統合できるため、日本の企業・組織においても中核システムを接続、組織全体でデータの可視性と制御を確立しながら新しいデジタルサービスの迅速な展開が期待できる。

Ajit Melarkode氏はBoomiが提供する統合プラットフォーム(iPaaS)の特徴を「我々は『クラウドネイティブ』『オープン』『ディストリビューション』『ローコード』『統一の』という5つの特徴がある。クラウドネイティブの会社だが、オンプレネスにも対応するマルチクラウドサポートも可能にする。そして、iPaaSの裏で継続的なアップグレードも可能にする。日本に来日するたびにJRマップを見ると思うことがある。新しい駅も遠い駅もカラフルに繋がっている絵はまるでBoomiが提供するiPaaSのようだからだ。つまり、新しいシステムもオンプレミスのシステムも、クラウドも全て繋げることができるのだ」と述べた。

ミッションは組織において人々が求めているものに瞬時に繋ぐ支援を行うこと

日本カントリーゼネラルマネージャー 堀和紀氏

続いて、日本カントリーゼネラルマネージャーの堀和紀氏が「Integrated Experience モード2必須のデータ連携DX支援ツール~1日6社新規ユーザーが増えるわけ~」を主題に説明を行った。今後日本市場おいて想定されるトレンドについて堀氏は「データ統合の観点で複数のクラウドを利用するケースが増えていることから、可能な部分からレガシーシステムを移行していく動きが進んでいく。つまり、複数のシステムを統合し、データ連携/集約させることがポイントになる。各システムをAPIにて公開するケースも増え、マネタイズするためにコスト問題、人材難を解決し、迅速なニーズに対応するローコード開発が加速していくと考えている。私たちのミッションは組織において人々が求めているものに瞬時に繋ぐ支援を行うことにある」と述べた。

具体的にはDX強化のためのシステム連携を見直した事例として、東京電力と中部電力が出資する発電会社Jeraのケースを挙げ、レガシーシステムおよびインフラの統合を行った結果、2か月で数十の重要なインターフェースの移行を完了させた。また他のiPaaSに比べて3分の1の開発時間で済み、テスト工程の効率化も達成した。

BoomiのツールによってSAPに習熟していないリソースでも、インターフェースの開発に携わることができることも示した。またBoomiは自社でも検証実績を持つ。親会社であるDELLの50以上のシステム統合を、業務を止めることなく2年で実現した結果、統合コストを75%削減することができ、システム統合基盤の標準化と集中管理、営業データの統合など可視化による売上増加にまで発展させた。

堀氏はデータ連携におけるギャップ問題についても指摘し、その具体的な解決方法のイメージも示した。Boomiの日本におけるパートナーネットーワークは拡大中で、アヴァクシアアジア、アクセンチュア、NTTDATA、スターシステムズ、Slaom,LLC、デジタルフォルン、電算システム等が主な顧客先にある。11月12日に初のアジア市場向けオンラインイベントを開催したところ、日本から99名の参加者を集めた。Boomiが提案する成功のための戦略計画の注目度は高い。