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組織内のデジタル化推進力を総合診断、業界ベンチマークも
経済産業省が「DX推進指標」を取りまとめているけれども――。上述のような不確実性の高い状況下で、日本の各企業は、試行錯誤しながらDXを漸進させている。デジタル化の取り組みでは、柔軟にそれを推進するための組織能力が求められる、しかしそもそもどのような能力が必要となるのか、それがどの程度自社に備わっているのかを理解することは容易でない。
デジタル化を推し進めるには、実現すべき未来を描く力、企業および組織統治、実行能力を要するという。NRIは今月2日、企業のデジタル化推進に必要な組織能力を網羅的に診断・ベンチマークするサービス「DiMaC」の提供を開始した。同サービスでは、顧客のデジタル化推進を支援してきた豊富な経験および知見をもとに、独自に作成した診断項目を用いて、「Vision」、「Governance」、「Capability」それぞれのレベルを診断する。
上記「DX推進指標」やCOBIT、ITILをはじめ国内外の著名フレームワークを解釈した上で診断項目を策定している。同社は「金融」「機械製造」「素材・他製造業」「建設」「流通」「運輸・通信・インフラ」「情報サービス」「その他サービス業」など幅広い業種データを保有していて、「DiMac」ユーザーは同業種や売上規模の近い企業、先進企業群との比較によって、自社のポジションを把握できる。
診断結果から、各企業で異なるデジタル化推進の課題を分析し、実効的な対策を提示する。今回の新サービスでは通常、約1~2カ月でインタビューから課題分析、対策整理までを実施するという。