11月27日、ボーダフォンビジネスは日本を含む世界13市場を対象とし、1,600超の企業から回答を得て「IoT Spotlight 2020」レポートを発表した。この新たな調査により、日本の企業は、IoTが新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックに対処するための重要な優先事項だと認識していることが明らかになったという。
同レポートによると、日本でIoTを採用している企業の8割がパンデミックを理由に一部のIoTプロジェクトを加速。そのうちの85%が、パンデミック中の優先事項リストでIoTを上位に移動させたと回答している。日本でIoT製品等を導入している企業が経験している最大のメリットは、生産性の向上(52%)であり、運用コストの削減(48%)、新たな収入源の創出(27%)、既存の収入源の改善(24%)と続く。
アジア太平洋地域の企業のおよそ7割が少なくとも30%コスト削減できたとし、日本企業も同様に、ほぼ同数が運用コストを約1/3削減できたとした。この地域のすべての国がIoTに積極的なわけでもない。シンガポールとインドの企業の約半数は既にIoTユーザーだが、日本企業のそれは3割強だ。
導入事例を見ると、韓国のIoT採用企業の9割強が、IoTプロジェクトはミッションクリティカルだとしているのに、日本は54%。これは日本企業における投資利益率(ROI)に対する認識の欠如が原因と思われる。インドの8割弱、シンガポールの7割の回答企業が、IoT製品やサービスの導入によりROIが改善したとしたが、日本でそのように回答した企業はわずか39%だったという。