そのためには信頼できるフードサプライチェーンを構築すること、そしてその見える化をさらに進めることが重要だという。旭化成とISIDは、クラウド型生鮮品物流システム「Fresh Logi™」と、改ざん耐性の高い分散型台帳技術を活用したブロックチェーン農業データ流通基盤「SMAGt」を連携させ、産地から流通・物流、小売まで一貫した管理が行える、スマートフードサプライチェーン管理サービスを構築した。
産品の付加価値向上による地域活性化、および消費者への新しい購買体験提供を目指し、11月21日に検証実験を大手小売スーパーの都内店舗にて開始したという。両社による今回の取り組みでは、産地・生産者の出荷情報、流通・物流業者の流通経路情報がSMAGtに登録され、それらがFresh Logiシステムでセンシングされる。SMAGtに自動登録される輸送環境データによって、産地・農産品のトレーサビリティ管理が行われる。
さらに流通・物流における経路管理、輸送品質管理を同じ基盤で行うことを可能にする。スマートフードサプライチェーン管理サービスにより、生産~消費のトレーサビリティが向上し、消費者に安心・安全・品質を届ける他、こだわりのアピールによる産地自治体・地域商社等の農産品ブランディング力の強化、輸出拡大による海外展開への貢献が期待できる。
全国のこだわりの産品の開拓や、輸送品質にまでこだわった物流網の整備など、小売企業のニーズにも応えていく。両社がこのたび実施する調査は、上記効果の検証のため、全国の産地開拓と輸送ルート開発に取り組んでいる大手小売スーパーの協力を得て、生産と輸送のプロセスの見える化を行うものだという。