ローカル5Gとロボティクス、行動検知AIで地域の警備業務を高度化

犯罪の多様化、治安の悪化を感じるといった社会情勢の変化を受け、警備に対するニーズが高まっている。日本における施設警備業務(巡回監視や管理業務等)は、生産年齢人口の減少や労務費の高騰などを背景に、新たなモデルへの変革が求められているという。

ALSOK京急電鉄NTT Comの3社はコンソーシアムを組成――総務省の令和2年度「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」を受託したALSOKによる「遠隔巡回・遠隔監視等による警備力向上に資する新たなモデルの構築」について、防犯分野におけるローカル5G等の技術的条件等に関する調査検討を行い、これに係る実証実験を推進することで合意した。

キャリア5G活用警備サービスの検証(17年ニュースリリース)結果を踏まえ、総務省がローカル5G制度の整備を進めていること(同省PDF)を受けて今回、京急電鉄の羽田空港第3ターミナル駅にて21年1月から、ローカル5G等を活用した地域課題解決を実現するモデル構築に関する実証(課題実証)と、遮蔽物の多い閉鎖空間におけるローカル5Gの電波伝搬等に関する技術的検討(技術実証」)を行う。

高精細4K映像を用いたドローンやロボットによる自動・遠隔巡回、行動検知AIによる不審行動/要歩行サポートの自動検知システム、ALSOKスタッフ等連携システム®、全情報を集約する遠隔統制席(監視センター)を構築。これらの仕組みを用い警備員等への最適指示といった警備プロセスを、超高速・超低遅延の5Gにて行う、警備分野におけるローカル5G等の活用策とその導入効果を明らかにすることを目指す。

空港ターミナル駅において高セキュリティ通信、かつ他の無線電波に影響されず独立安定運用が可能となる、遠隔巡回・遠隔監視を行うローカル5GシステムをNTT Comが構築し、遮蔽物の多い屋内空間におけるローカル5G電波伝搬等の検証を実施するという。