それらの特徴量をコンピュータに覚え込ませるための教師データの収集、そしてその学習に時間がかかる。不良率が低い製品は教示用の不良品データが不足する――。少ない画像数と短い学習期間で導入可能な"良品学習方式"を用いる手段があるものの、そこで不良品の見逃しを防止するために厳しい閾値を設定すると、良品なのに不良品と判定される誤検出が発生する。同方式の実運用では、閾値の最適化が課題になっていたという。
東芝デジタルソリューションズは今月5日、「Meister Apps™ AI画像自動検査パッケージ」の提供を開始した。誤検出を低減する東芝独自の閾値最適化手法による良品学習方式を使ったAI画像検査の技術で、製造現場の検査工程における不良品の見逃し防止と、検査工程の自動化・作業員の省人化を実現し、Withコロナ時代の新しい製造現場様式の実現に貢献する。
学習ツール、良否判定エンジン、画像前処理、カメラI/F、判定結果表示画面の各ソフトウェアが一つにまとめられ、サブスクリプション型の年間ライセンスで提供される。今回のしくみは、「誤検出を低減する独自の良品学習方式(特許出願中)」、「高度な専門性は不要、直観的に良品モデルを作成」、「既存ラインに後付けで手軽に導入」といった特長を備えている。
ものづくりIoTソリューション「Meister Factoryシリーズ」に加えられた。Meister Apps™ AI画像自動検査パッケージは他のシリーズ商品と連携活用することで、"製造設備・機器IoTデータ+検査データ"による、製造プロセス全体のさらなる生産性向上を可能にするという。