同分野では、ITのオープン化に伴い複雑化・大規模化するシステムから得られる情報が多種多様になっている。それらを基にした異常検知、人手による判断や単純な論理回路による判定で異常をみつけることが困難になっているという。NTTデータ先端技術はAIを活用したITシステムの異常検知機能のサービス化に向けた検証を11月1日~来年3月末日まで実施する。
異常検知にかかる運用の自動化を目的とし、統合運用管理ソフトウエア「Hinemos」と――NTT-ATが「故障予兆分析サービス」として商品化したNTT研究所のディープラーニングに基づく異常検知技術「DeAnoS®」、およびブレインズテクノロジーの「Impulse」――2つのAI基盤を活用し、高度な故障予兆検知や要因分析に基づく、障害からの自動復旧を検証する。
「Hinemos」にて収集したITシステムのサーバー機器やネットワーク機器のあらゆるメトリクスをAI基盤と連携、メトリクスの相関を検出して正常時の状態と比較することで、より複雑な故障予兆検知や早急な故障要因分析を目指す。復旧に伴いUI操作が必要な範囲は、NTT-ATのRPAすなわちソフトウェアロボットツール「WinActor」を、Hinemosの「WinActor管理機能」と連携することで自動化を達成する。
NTTデータ先端技術は今回の検証結果に基づき、21年度上期を目途に、「Hinemos」のAIを活用した異常検知導入支援サービスを提供する構えであり、今後もさまざまなAI技術との連携によって、さらなるAIOpsを実現していくという。