本邦初!山岳エリアで目視外飛行、ドローンによる物資配送に成功

北アルプスの稜線北部に位置する。標高2,932mの頂に一等三角点がある白馬岳はスキー客らに「ハクバ」と呼ばれ、登山客らに「シロウマ」と呼ばれて人気である。白馬連峰には温泉があり、雪解け後の白馬大雪渓では固有種・希少種の高山植物に出会える。

山岳エリアに位置する長野県北安曇郡白馬村では、スタッフやヘリコプターによる山荘間の物資輸送が大きな課題となっている。険しい道のりでの歩荷輸送は危険が伴い、ヘリによる荷揚げは費用が高騰している。山頂までの飛行ルートは、急な気流変化が起こる複雑な地形であるうえ、空気が薄いために一層高い揚力(エンジンでまわる回転翼の推力)を求められ、気象次第でヘリの飛行自体が不可能になることもあるという。

楽天は、同村と10の企業団体が参画する"白馬村山岳ドローン物流実用化協議会"の一員として、白馬の登山口にある「猿倉荘」から、山頂にある「白馬山荘」および「白馬岳頂上宿舎」までのルートで、ドローンを活用した目視外飛行での物資配送の実証実験に成功した。離陸地点と着陸地点の高度差が約1600mあるところでの、ドローンによる物資配送は国内初の事例だという。

物資輸送が滞るなどした場合、山小屋が孤立してしまう。そこで同協議会は'18年より、従来手法よりも効率的で危険性の低いドローン物流の実証に取り組んできた(参考資料:国交省PDF)。そして今年からこの会に参画した楽天は、ドローンの航続距離や無線通信など山岳地帯ならではの課題に向けた配送ソリューションの提供を担当。全国12の県で実施した検証やサービスにて蓄積したノウハウを活かし、今回の成果に貢献した。

物流は日本各地の共通課題である。このたび得た知見を全国の山岳エリア、ドローン配送ソリューションの提供拡大に向けてい生かしていくという。同社は今後、地元の人によるオペレーション体制の確立および地域雇用の創出をめざしていく構えだ。