'70年万博パビリオンと日本庭園を次世代モビリティで巡る

高度成長期の真ん中で開催された。「人類の進歩と調和」がテーマの大阪万博は世界77ヶ国が参加、6,400万人超の来場者があった。お祭り広場の中心には「太陽の塔」(岡本太郎作)がそびえ立ち、アメリカ館にはアポロ11号が持ち帰った「月の石」が展示されていた。

「動く歩道」に驚きつつ、ときどきモノレールにも乗って、テレビ電話なんかの"ハイテク"を見るために、少年少女が親をせかしながら渡り歩いていたパビリオンはその総数が118――。「日本庭園」はいまでもその地にあって、四季折々、多くの人を楽しませている。太郎とSF作家小松左京プロデュースによるテーマ館にあった、人類の多様な文化を象徴する品々は、万博閉会後に建てられた国立民族博物館に展示されている。

なんといま、太陽の塔の内部が公開されている。万博記念公園において、三井物産パナソニック凸版印刷博報堂JR西日本は、「大阪都市魅力創造戦略2020」にもとづく観光・都市魅力化をめざすBMPと共に、10月23日~11月16日の金・土・日・月曜日に自動運転車両を活用した次世代型モビリティサービスの実証試験を実施する。詳細は10月5日、同公園HPに掲載される予定だ。

実績豊富な小型自動運転EV(BOLDLY提供の仏NAVYA製ARMA)に、パナソニックが開発中の透明ディスプレイを搭載。公園や庭園の風景と、ディスプレイに映し出される対話型/多言語対応型アバターによるガイダンス映像とを重ねて見ながら移動することで、楽しみながら学べる「エデュテイメント」を新たな移動体験サービスとして提供する。

走行経路は「パビリオンルート」と、歴史及び文化が他言語でストーリー展開される「日本庭園ルート」の2つ。前者では対話型アバターにより、50年間の進歩と調和の変遷、そして2025年万博の未来も垣間見られる、タイムマシン型エデュテイメントモビリティを体験できるという。