羽田のスマートシティで自律走行バスの定期運行はじまる

羽田空港第3ターミナルから1駅目、「天空橋」駅に直結するその大規模複合施設は、「先端」と「文化」をまちのコア産業として多彩な機能を内包した、 未来志向の新たな体験や価値に出会える場所であり、ジャパンカルチャーを世界へ発信し、そこに集う人たちへイノベーションを提供していく。

HICity」の開発を進める羽田みらい開発は、鹿島建設BOLDLY(旧SBドライブ)、マクニカ日本交通の協力の下、国交省のスマートシティモデルプロジェクトに選定された同区域において、自律走行バス「NAVYA ARMA」(仏Navya社製)の定期巡回運行を今月18日に開始する。操舵・制動を特別な装置でするバスの定常運行は、国内初だという。

BOLDLYの自動運転車両運行プラットフォーム「Dispatcher」を活用して、構内移動の利便性を向上させるために、毎日午前10時半~午後4時半、定期的に無料循環バスを運行する。HICityを訪れた誰でも乗車できる。車両のラッピングは、施設コンセプト"先端産業=青と文化産業=赤紫"の融合をイメージしたものであり、同車両を輸入・販売・メンテナンスするマクニカが安定走行を実現する。

自律走行低速電動カート(PerceptIn社製)がイノベーション回廊を往復する実証実験も行う。場所や用途に合わせて、異種かつ複数の自動運転車を安全かつ効率的に運行することをめざし、遠隔地オペレータによる「NAVYA ARMA」と同カートとの同時「Dispatcher」運行管理を実証していく。施設内の人やモビリティ、ロボットなどのリアルタイム位置情報を集約する――

鹿島建設の「空間情報データ連携基盤 3D K-Field」と「Dispatcher」の連携により、施設管理者は車両の位置情報などの運行情報を同基盤で確認できるという。羽田みらい開発は、これを車両運行管理業務の効率化に役立てていく構えだ。