都内でドローン物流、医薬品配送とフードデリバリーを実証

ドローンの利活用を促進する。日本では近年、その環境整備や技術開発は着実に進みつつあり、政府の成長戦略や官民協議会の定めるロードマップにも、'22年度をめどに有人地帯でのドローンの目視外飛行を可能にすることが、目標として掲げられているという。

東京都は「ドローンを活用した物流サービス等のビジネスモデル構築に関するプロジェクト」を公募。有人地帯での目視外飛行の実現を機に、空の産業革命に対応する新たなビジネスの速やかな社会実装を目指すため、ドローン関連のビジネスモデル構築を'21年度まで事業プロモーター(三菱総合研究所)が支援するという。公募に応じた――

KDDIJALJR東日本ウェザーニューズTerra Droneは、共同提案した「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装~ドローンを活用したまちづくり~」事業について、8月31日に採択されたことを発表した。このプロジェクトを都内湾岸エリアおよび都心の駅周辺にて、'22年3月まで実施する。物流基盤の構築には、モバイル通信を活用したスマートドローンを活用し、安心・安全な空の運航を実現するという。

5社は今回、「医薬品のドローン配送」と「駅周辺施設を活用したフードデリバリーや警備などのサービス」を実証する。緊急時や災害時を想定し、メディセオ聖路加国際病院の協力の下、物流拠点~病院において医療用医薬品輸送をドローンで実施する。既存物流の代替または新たな手段として実装を検討する。ドローンによる即時輸送、非接触による医薬品配送により、医療技術や公衆衛生向上に寄与する。

都心の駅周辺においては、飲食店から周辺オフィスなどへドローンを活用したデリバリーサービスと、駅周辺施設における巡回警備などにおけるドローン活用の実証を検討するという。5社は、持続可能な事業構築を目指すとともに、アフターコロナにおける物流変革にも貢献していく構えだ。