顧客ロイヤリティの強さを心と頭で定量化、エキスペリエンスの向上へ

ブランドが認知・満足・忠節度に影響することは明らかであり、カスタマーエクスペリエンス(CX:顧客体験)が重視されている――。今日、ブランドとの感情的つながりをもつ顧客は、売上および収益性の点において、だたブランドに満足している顧客よりも25%~100%貴重であり有益だ。

そのような調査結果が"HBR"に示されている。感情面でのつながりが強い顧客は購買回数も多く離反しにくい傾向を有する。ゆえに競争が激化するこれからの市場では、商品やサービスの品質や価格面での顧客ニーズに応えて「頭」の満足度を高めるだけでなく、CXを向上させることで「心」の満足度を高めて、双方の適切なバランスをとり、顧客一人ひとりにおける"自社"の優先順位を高めることがより一層大切になる。

業界によって傾向は異なるものの、上記バランスがとれなくなると、厳しい価格競争に陥ったり、大切な顧客層の離脱を招いたりする可能性がある。しかし「心」の満足度は従来手法で明確に定量化されておらず、CXを改善し、ブランドなどへの忠節度すなわち顧客ロイヤリティを上げるための指標が不明瞭であったという。

NRIグループのブライアリー・ジャパンは、顧客ロイヤリティを「理性」と「感情」の両面から捉えることによって、顧客理解を深める独自の顧客ロイヤリティ診断サービス「BLQ(Brierley Loyalty Quotient)」の提供を9月1日に開始する。同サービスにおいて、「心」の満足度が高い顧客を特定可能となる。

BLQは、ブランド・企業や製品・サービスに対して顧客が「頭」で感じた満足度(理性面でのつながり)と「心」で感じた満足度(感情面でのつながり)をそれぞれスコアリングし、ロイヤリティの強さを定量的に評価する。継続的にCXを改善し、重点的に取り組むべき領域や施策検討のインプット――顧客ロイヤリティを向上するための指標として活用できるという。