議事録はしかし、人手不足や残業の慢性化等の要因になっていて、会議及び会議体における音声の文字起こし、すなわち業務の効率化は、各医療機関の優先課題の一つになっているという。アドバンスト・メディアは、クラウド型文字起こしサービス「ProVoXT」に、新たに医療カンファレンス向けエンジンと、双方向型のディープラーニング(深層学習)技術「Bi-LSTM」を搭載したことを今月20日に発表した。
「ProVoXT」は、音声認識により、議事録作成を半自動化して素早く効率的に行う。月額利用料で利用者数の制限なく運用が可能なため、機関全体での働き方改革を推進し、業務効率化・生産性向上を実現する。通常の会議用エンジンに加えて今回、医療カンファレンス用の音声認識エンジンを搭載した。医療用語に特化したエンジンにより、「飛沫感染」「急性期梗塞」「リンパ節腫大」等の専門用語もスムーズに文字化できるという。
同社が今年3月に、それを実装して音声認識エンジンAmiVoice®の認識率の大幅アップを発表した(記事)。「Bi-LSTM」は、過去だけでなく未来の情報を予測し加えることで、双方向の時間軸から処理を行う。従来の音声認識エンジンAmiVoiceに装備していたリカレントニューラルネットワーク技術「LSTM(Long Short-Term Memory)」と比較し、最大25%のエラー改善率を実現し、認識率が大幅に向上された技術である。
ProVoXTのエンジンにも上記技術を実装しているという。同社は今後も幅広い分野にて、業務効率化に貢献する新しいソリューションや顧客サービスの提供に力を入れていく考えだ。