グローバルPLM、設計・生産プロセスを全社で標準化し一元管理

製造業では今、ICT(情報通信技術)の活用度合いが問われている。ICTにより、設計や生産技術のデジタル化とプロセス変革を推進し、国際競争力を強化していくことがとても重要になっている。

世界各地の拠点ごとに設計・生産に係るデータを管理しているこの企業では特に、設計から生産に至るプロセスの効率化やデータの一元的な管理による在庫の適正化が大きな課題になっていたという。サンデンは、アルゴグラフィックスおよびNECと連携し、設計・生産のプロセスをグローバルで一元的に管理するPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)システムを今月より国内拠点にて本稼働し、順次海外拠点に展開していく。

各拠点で個別管理していたCADデータや部品表等のデータをPLMで集約・管理し、プロセスの全社標準化、設計工数の削減、在庫管理の適正化や調達コストの削減などを実現する。同システムは、海外からのアクセスを考慮してクラウド環境で構築している。グローバルで一貫した"新モノづくりプロセス"を確立するという。サンデンは、このシステムをグローバル活用することで、経営効率・顧客価値向上の加速化に一層取り組む。

そこで、アルゴグラフィックスはCADデータ・図面・設計部品表など、開発・設計用のデータをまとめて管理してチームでの設計開発業務を効率化する「3DEXPERIENCEプラットフォーム」及びクラウド基盤の構築、運用をサポート。NECは、図面・仕様書・設計部品表のほか各拠点生産部品表・案件情報・生産技術情報など、製品ライフサイクル全般に渡る技術情報をまとめて管理する「Obbligato」を導入し、グローバルで設計・生産をつなぐ基盤の構築と運用をサポートする。

世界市場でデジタルトランスフォーメーションが急速に進展するなか、3社は、先進ICTを活用し、設計から生産に至るものづくりプロセスの変革を推し進めていく考えだ。