情報通信
ネットワークおよびセキュリティインシデントの状態を3次元表示する
近年、ランサムウェアやファイルレスマルウェアによるサイバー攻撃が増え、その被害は非常に大きくなっている。攻撃を完全に防ぐことは難しく、万が一の侵入に備え、被害の全容解明を迅速にできるしくみを構築しておくことも重要である。しかし従来のしくみでは、異常な通信を直観的に把握することが困難で、障害やセキュリティインシデントの発生時に、システムを俯瞰して影響範囲を絞り込むのに時間を要していたという。
アラクサラは、ネットワークの通信状況やネットワーク機器の障害、セキュリティインシデントの発生状況を直観的で分かりやすく3次元表示する「AX-3D-VIEWER」を製品化し、ネットワーク可視化・異常検知ソリューションを拡充する。
「通信トラフィックの3D表示による可視化」「アラートの可視化」「Webベースのマルチ画面表示と録画機能」が特長である。AX-3D-VIEWERは、情報通信研究機構(NICT)が開発した「NIRVANA改」を使用し、同社が製品化するものだ。通信トラフィック3D表示機能は今年7月にリリース済みで、アラートの可視化およびWebベースのマルチ画面表示と録画機能は、順次対応予定である。
新製品はネットワークのトラフィックを収集し、データ加工を行うAX-Sensorからの出力先として設置。AX-Collectorとの併用により、事象を直観的に把握した後、トラフィックデータの詳細分析を行い、ネットワーク可視化の一連の運用作業を実行できる。これにより緊急事態時の迅速な初動対処やトラブルシューティング時間の短縮が図れ、被害を最小化することが可能になるという。