サプライチェーン全体をデジタル化、企業間取引を支援する

製造業でスマートファクトリ化が進んでいる。資材調達についてもデジタル化が進み、さまざまなシステムが開発されているけれど、業種や業態によって使用する帳票が異なるためにカスタマイズを要したり、手書きやFAXなどによる間接業務が数多く残っていたりする。

新型コロナウイルス対策として、テレワークが推奨される昨今の状況においても、業務担当者が注文書のFAX送受信のために出社しなければならないといった課題があるという。ものづくりから卸・小売、生活者にいたるサプライチェーン全体のデジタル化を推進し、顧客の事業変革を支援する「トッパン・デジタルトランスフォーメーション(T-DX)」を展開している、凸版印刷は、企業間調達支援プラットフォーム「SDNECT™」を今月5日に発売した。

従来のEDI(電子データ交換)システムでは、注文と同時に発生する詳細な調整や例外処理が、電話やFAXなどで行われている。メーカーとサプライヤー間の電話・メール・FAXなどで行われる調達業務をクラウドで一元化できる、上記プラットフォームにおいては、注文を伝えると同時に双方向コミュニケーションが簡単に行える。

企業間取引で必要な注文情報をデジタル化して管理できる「Digitalization機能」、調整業務などをチャットで行える「Communication機能」、取引データの一元管理によりデータ分析を可能にする「Analysis機能」を備え、業務効率化を実現する。「SDNECT」は、同社が長年培ってきた調達業務の実績とノウハウをデジタル化。ユーザビリティに優れ基幹システムとの接続が容易で導入しやすいサービスだという。

凸版印刷は、製造現場のデジタル化を支援する「NAVINECT®クラウド」も提供していて、「SDNECT」の導入で、より幅広い業界・業種での資材調達から製造工程におけるデジタル化をサポートしていく考えだ。