高齢者見守りロボ、新型コロナ感染症対策として活用

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、地域による見守りや離れて暮らす家族による見守りが困難になっている。およそ10年前から超高齢化社会となった日本においては、今、一人暮らしの高齢者の孤立化が懸念されている。

そこで福井県坂井市は、非訪問・非対面で高齢者の癒しや家族とコミュニケーションを実現するロボットを用いたサービスに注目し、その有効性を検証するため実証実験を行うことにしたという。NECは今月8日、坂井市へコミュニケーション・ロボット「PaPeRo i」(NECプラットフォームズ社製)を活用した高齢者の見守りと楽しい生活をサポートするサービス「みまもり パペロ」の提供を開始した。

COVID-19対策として、ロボットを活用した高齢者見守りサービスの取り組みは、全国で初めてだという。両者の実証実験では、一人暮らしの高齢者10名を対象に8月1日~9月30日の2ヶ月間、ただ見守るだけでなく、ロボットとの会話や、家族とのメッセージ・写真などのやりとりを通じてユーザーの孤独感を癒し、楽しい生活をサポートする。「みまもり パペロ」を通じて、市では緊急時対応や防災サービスの展開もめざす。

高齢者と離れて暮らす家族に代わって警備会社が緊急時に対応できる緊急通報サービスや市の防災メールが受信できるサービスにも取り組む。新型コロナの感染拡大に伴い世界中で「新しい生活様式」が求められるなか、坂井市では、一人暮らしの高齢者が安心して地域で生活できるようにするため、今回の実証実験を通して、「みまもり パペロ」を新しい見守り方法として検討していくという。

withコロナ時代にその威力を発揮する。「みまもり パペロ」は、NECの顔検知機能や音声認識AI技術(関連Web)、さらにクラウドサービスを融合したものであり、可愛らしいコミュニケーション・ロボットが、人に優しく寄り添うようにしたものだ。