地下鉄駅舎内、AI+自動音声案内で混雑を緩和

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的流行により、日本でも3密(密接・密閉・密集)回避が叫ばれている。コロナ禍が再拡大しつつある今、ラッシュ時に駅ホーム階と改札口階をつなぐエスカレーター付近が混雑する、その駅では密集解消の必要性がより一層高まっているという。

TOAは、神戸市の「Be Smart KOBE」プロジェクトの一環で、AI(人工知能)搭載カメラで混雑状況を感知し、自動音声案内により混雑状況を緩和させる"withコロナ"社会を見据えた「スマート音声案内システム」の実証実験を神戸市営地下鉄三宮駅[S03]にて実施する。今回の実験では、混雑状況をAIカメラが認識し、混雑時にのみ階段の利用を促す自動音声案内を流すことで、エスカレーター付近の混雑状況の緩和を図る。

エスカレーターに近い車両内の混雑を緩和するため、空いている車両への誘導も、音声案内システム上であわせて実施するとともに、AI搭載カメラを通じて各動線の人流データを取得・活用することで、地下鉄利用者の密集を回避する意識の醸成を促すという。AI搭載カメラの設置・データ計測は8月7日~来年3月26日、スマート音声案内システムの稼働は、9月1日~来年3月26日を予定している。

市営地下鉄三宮駅に設けるシステムは、混雑検知用カメラにて、ホームの混雑状況を認識。混雑時にはIPスピーカーより音声案内放送を流し、ドーム型ネットワークカメラ(人数カウント機能搭載)にて各ルートの混雑変化を計測するという。同社は、昨年11月に「Be Smart KOBE」事業実施候補者に選ばれ、「交通関係設備のスマート音声案内システム」の実証実験ついて、神戸市と協議を進めていた。

上記プロジェクトは 世界が将来直面するさまざまな課題を、「先進」的な技術を活用しつつ人間中心で解決する、「Human×Smart」な都市づくりに取り組むものだという。