シミュレータや数理ソフトとAIにて、サプライチェーンを最適化する

製造・物流・小売り分野では、データ分析等によるサプライチェーンの最適化が進んでいる。近ごろ社会の変化が大きく、調達の代替手段確保、廃棄ロス削減を含めた環境への配慮など、上記最適化の目的は多様化し、その必要性が一層高まっているという。

CTCは、多様な最適化ニーズに対応するAIを活用したサプライチェーン最適化ソリューションの展開を7月29日に開始。製造・物流企業を中心に提供する。同ソリューションは、AIを使用した需要予測と、シミュレーションや数理最適化の技術を組み合わせ、発注量、在庫量、生産量、配送、物流拠点の配置、廃棄量など企業の目的に合わせてチェーン内の問題点を特定し、継続的な改善につなげるものだ。

在庫や販売に関連する実績データと外部データからAIを使用して需要予測を自動的に生成するため、予測に関する専門的な知見も不要。AIの予測をもとに在庫や人員、作業スケジュール、工場のレイアウトなどさまざまな物事をシミュレーションし、目的に応じて全体の最適化を実現する。シミュレータには、生産ラインや物流、交通、事務業務などのプロセスを可視化し、計画の定量評価を可能にするLanner社製「WITNESS」を使う。

数理最適化ソフトは、生産や物流拠点の最適配置、配送における最適経路の算出等で日本国内でも活用されている、パフォーマンスと信頼性で世界的に定評のあるGurobi社製「Gurobi Optimizer」を使用――。AIは、機械学習に必要な一連のプロセスを自動化するDataRobot社製「DataRobot」で、データを投入するだけで素早く予測が行えるため、状況の変化に応じたサプライチェーン計画を策定することが可能になるという。

CTCは、デジタルツインソリューションとの連携も視野に上記ソリューションの機能を拡充し、顧客のデータ活用やデジタルトランスフォーメーションに貢献していく構えだ。