多要素認証基盤に世界トップレベルの顔認証技術を注入

個人IDと唯一無二のパスワードを使ってPCにログインしたり、アプリを起動したりするのは面倒くさい。だけでなく、サイバー攻撃が止むことなく巧妙化している今、企業・団体においては、たとえ各人が複雑怪奇で長ーいパスワードを使っていても、情報漏えいなどのリスクを排除しきれない。

様々な局面で必要となる個人認証。セキュリティ強度を一層上げるために、複数の認証方式を組み合わせる「多要素認証」の導入が広がっている。昨今、新型コロナ対策としても在宅勤務やテレワークでPCを利用する機会が増加し、アクセス管理の徹底が必須となっている。業務用PCには指紋認証などの生体認証が利用されていて、なかでも"非接触"を実現する顔認証への期待が高まっているという。

DDSパナソニックシステムソリューションズジャパンは、前者の多要素認証基盤「EVE MA」に、マスク着用時の認証精度も向上しているパナソニックの顔認証エンジン――ディープラーニングを応用した世界最高水準(米国NIST及びIARPAによる"Face"照合・識別ベンチマーク'17年ランク。'19年11月にエラー率を1/5に低減)の顔認証技術――を導入する契約を締結した。

官公庁および法人向けに展開している「EVE MA」は、各種システムに対するパスワードでの本人認証を、生体(指紋、顔、指静脈、手のひら静脈)、ICカード(FeliCa、MIFARE、マイナンバーカード)、パスワードを用いた多要素認証方式に置き換える。Active Directoryとのシームレスな連携で組織・グループに対する柔軟な設定を可能とし、エンタープライズシステムの認証基盤における自在なセットアップを具現化するという。

両社は、パナソニックの「現場センシングソリューション」のパートナーとしても、より一層連携を深め、顧客へ安全性・利便性を提供し、ビジネスをサポートしていく考えだ。