道路舗装の修繕・保守を低予算でスピーディかつスマートに

高度経済成長期に整備された道路はこれから一斉に老朽化する。その維持修繕に関わる予算が大幅に減少しているなか、地方公共団体が管理する道路は路線数、路線延長ともに膨大であり、損傷箇所の全てを点検・修繕することが難しくなっている。

オーバーレイ(既路面にアスファルト混合物を積層)などの工事で全てに対応することが困難となっていて、ポットホール(舗装の穴・凹み)が生じたら補修する事後対策に頼らざるを得ないのが実情だ。道路舗装の点検費用も大きな負担となっている現在、多種多様な点検手法があるものの、土木研究センターのお墨付き装置を載せた「路面性状測定車」の評価が高い。

従前どおり点検に使用される同車両は、安定した精度を有していて多くの道路管理者から信頼を得ているものの、点検費用が一層少なくて済む点検を期待する声がたくさん寄せられていたという。ニチレキと、NTT東日本およびNTTコムウェアは7月28日、昨年度から開発に取り組んできた「真に緊急性を要する要修繕箇所を自動的に見出す技術」を基とする、AI(人工知能)による局部損傷診断技術を完成させたと発表。

さらに、NTTコムウェア提供の「道路不具合検出システム」(NETIS登録番号:KT-180052-A)とIoTを活用した位置情報サービスを組み合わせ、路面性状測定車を用いた安価な点検・評価方法を確立――これをニチレキが「smart路面点検サービス」として8月1日より提供するという。

これまで人手で行ってきた現地踏査・路面状況計測・路面画像評価の各業務を、AIやIoT技術を活用し大幅に効率化。「路面性状測定車」を活用しながら安価に点検ができる。新たなサービスでは、従来の点検費用に対して60%のコスト削減(ニチレキ社比)を実現した。新たな評価方法を開発し、道路管理者の維持修繕方針や予算に応じて、複数の評価方法から最適なものを選択できるものにしたという。