AIにて6年先まで、生活習慣病の発症リスクを予測する

食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスなどが関与する。生活習慣病は、医療費の増大や従業員の生産性低下などにつながることから、近年、個々人が自身の生活習慣の改善や健康増進を図ることが求められている。

その発症リスクを把握するニーズが高まっている。今、新型コロナウイルス感染症の重症化リスク因子に糖尿病、高血圧、肥満、慢性腎臓病などが挙げられていて(厚労省PDF資料)、生活習慣病の予防や改善に対する重要性が増しているという。東芝東芝デジタルソリューションズは13日、健康診断結果から生活習慣病発症のリスクを6年先まで予測する疾病リスク予測AIサービスの提供を開始した。

同AIは、SOMPOホールディングス共同開発したものであり、リゾートトラストのグループ会社が運営するミッドタウンクリニックと、人間ドック受診後のレポートにこのAIを用いた疾病リスク予測結果を掲載する取り組みをしている、実績を踏まえてサービス化するに至ったという。東芝グループは、産業分野で培ってきたAI・ビッグデータ解析技術や、国内外の大学などと共同研究してきたヘルスケアデータマイニング技術を応用してこれを開発した。

疾病リスクAIは、研究協力機関などの匿名化した大規模な健康診断データを用いた学習と、独自手法による最適化により、6年先までの糖尿病発症リスク予測で90%以上の精度を達成している。そして今回のサービスでは、1年分の健康診断データから、糖尿病・高血圧症・肥満症・脂質異常症・肝機能障害・腎機能障害――6つの生活習慣病リスクについて、6年先までの予測結果を提供する。

このサービスは、SOMPOひまわり生命保険が同日よりを開始する「Linkx 健康トライ」(PDF資料)の機能の一つとして採用されたという。東芝グループは今後、ヘルスケアサービス企業をはじめ、多くの企業と連携し、疾病リスクAIサービスの活用を進めていく構えだ。