気象データ×ヘルスケアデータ、消費・購買行動の傾向分析へ

地球が怒っている。そんな風にも思える昨今、グローバルレベルでの気候変動に伴い、多くの極端気象も見られるようになった。気象要因で発生する心身の変調は、過去の経験から紐解きつつも、さらに現在の地球環境に寄り添った対応が求められるという。

ロート製薬とウェザーニューズは、気象を軸に両社の強みを活かしてより多くの人へきめ細かいヘルスケアを提供していくことを目的に、今年3月より協業――。そして6月29日、ウェザーニューズが提供する業界一の高解像度過去気象データおよび同社独自の体感指数と、ロート製薬が保有するヘルスケアに関するデータ(商品データ)を掛け合わせたところ、消費・購買行動の傾向に一定の方向性を見出したことを発表した。

気圧変化などによる頭痛で悩んでいる人への「キアガード®」(第二類医薬品)や、美と健康の情報誌「太陽笑顔fufufu」などを通じて、顧客の健康をサポートしてきた。一方、「船乗りの命を守りたい」という原点の想いから、真に気象情報を必要とする人々のもとに、対応策となる情報を届けている。両社が有するデータを総合して解き明かした。

今回の実証研究では、1kmメッシュ高解像度過去気象データ(気温・降水量・天気・湿度・気圧・風速・風向・日射量)およびユーザーから寄せられる情報をもとにした指数と、3商品(①基礎化粧品、②皮膚薬、③漢方薬)の店舗ごとの出荷データを掛け合わせ、気象条件が購買に及ぼす影響を分析した。結果、1kmメッシュや店舗ごとの購買傾向の特徴がより明瞭に確認できた。

詳細を同日"根羽清ココロxウェザーロイドAiri 共同研究コラボ 生放送【ポンココ】(YouTube)"にて解説した。両社は今後、新型コロナウイルスの影響も加味し、他の商品データや対象エリアの拡大、リアルタイムの気象データも取り入れながら、気象要因で発生する心身の変調に関する実証研究を継続していくという。