災害に関するつぶやきをリアルタイムに解析して可視化する

ソーシャルネットワークを用いた情報の発信や共有は様々な領域で行われている。災害時においても、災害現場やその周辺からタイムリーで臨場感のある貴重な情報が数多く発信されている。

近年、自治体や官庁、一般企業などの危機管理部門においては、迅速かつ的確な情報収集や意思決定をするための仕組みとして、SNSの利活用が一層重要になっているという。NECは、Twitter上の災害に関する膨大な情報をリアルタイムで解析・可視化するソリューション「高度自然言語処理プラットフォーム」を製品化。その販売活動を6月26日に開始した。

同ソリューションは、Twitterに投稿された被災状況や避難場所の情報(データ提供:TwitterオフィシャルパートナーNTTデータ)をリアルタイムで収集・解析し、地域の被害状況把握や危機対応に必要な情報を可視化することで、災害対応に従事する部門での情報収集・整理にかかる作業を省力化するとともに、有事における状況判断や意思決定を支援する。

情報通信研究機構(NICT)の自然言語処理エンジン――対災害SNS情報分析システムDISAANA®、災害状況要約システムD-SUMM®を基に、総務省'17年度~'19年度「IoT/BD/AI 情報通信プラットフォーム」社会実装推進事業の受託者で自治体BCP策定やプロセス確立に豊富な実績を有するアビームコンサルティングが研究開発した成果に加え、NECが独自で機能改良を実施したソフトウェアを搭載している。

「いち早く被災現場の状況を把握」、「事象の発生場所や種類毎に地図上で俯瞰」、「情報の重要度を解析し、正確ではない可能性がある投稿を検知」といった特長を備えている。今回のプラットフォームは、「NEC Safer Cities」実現に向けたソリューションやサービスの開発を加速・強化するものであり、安全・安心な街づくりに貢献していくという。