複雑な設備状態の認識も困難である。これらの課題を解決するため、IoTシステムの導入により、センサーから得られるデータを活用して設備保全を実施する方法が検討されている。産業界においては、多数のセンサーデバイスから得られる膨大なデータを処理し、高度なデータ解析を行えるしくみが要求されているという。
OKIは6月26日、日本ユニシスが同日より提供開始する回転機械不具合予兆検知サービス「VibSign™」の正常・異常判別エンジンとして、波形解析ソフトウェア「ForeWave®」の提供を開始する。「ForeWave」の有する高精度な波形検知性能により「VibSign」に回転機械の不具合の発生を捉える、しくみにて顧客設備の稼働率向上や加工不良の低減に貢献する。
「VibSign」は、回転機械のある現場(エッジ)に設置された加速度センサーから得られる膨大なデータをエッジとクラウドで適切に処理し、作業員に、設備の正常・異常状態を遠隔から可視化できる機能を提供する。新サービスにより作業員は、これまで把握が難しかった設備故障の兆候をタイムリーに検知し、実際の設備状態に合わせたCBM(状態基準保全)に移行することができるという。
日本ユニシスとの協働で実施した客先でのPoC(実証検証)において、90%以上の高い精度で回転機械の正常・異常の判定結果を出せたことが評価され、「ForeWave」は上記サービスにおける設備状態判断のコア技術として組み込まれることになったという。OKIは、「Manufacturing DX」を構成するソリューションのさらなる拡大をめざしていく構えだ。