非対面サービスやリモートワークをQRコードにて安全にする

新型コロナウイルスは生活習慣や働き方を劇的に変化させている。インターネットを活用したサービスや取引、リモートワークなどを常態化しつつある。サイバー空間には、かねてコンピュータウイルスが蔓延している。非対面取引における不正は跡を絶たない。

フィッシング対策協議会の報告書によると、'20年5月のフィッシング件数は14,245件、前年同月比約4.3倍。日本で新型コロナ禍が拡大する前の'20年1月には一旦約6,500件に減ったが、そこから2倍超に急増している。サイバー空間に巣くう犯罪者らがコロナ禍に乗じていることは明らかである。いま、産業界では、セキュリティを確保しながら事業をニューノーマル(新常態)にどう適応させていくかが、大きな課題になっているという。

セイコーソリューションズは今月24日、非対面取引やリモートワークにおけるセキュリティ課題を解決する認証プラットフォーム「認証BANK」を立ち上げたことを発表。その第一弾として、QRコード®(デンソーウェーブ開発・登録)を活用したパスワード不要の認証サービス「QR Auth」の概念実証を7月から、そしてその本格サービスの提供を今秋より開始するとした。

「認証BANK QR Auth」は、パスワードなどの情報流出によるウェブサイトへのなりすまし防止のために開発された、スマートフォン専用のQRアプリとQRコードを使用したサービス。神戸大学大学院工学研究科森井昌克教授の研究および検証のもと、デジタル署名を組み込むことで改ざんを不可能にするQRコードの生成・認証技術をベースに、同社が独自のサービス機能を付加し、パスワードレスでセキュアな認証サービスとして提供する。

多要素認証対応やキャッシュレス決済との融合も視野に、より多くの企業の価値と利益向上に貢献するソリューションの創出を目指す。同社は7月8日にセキュリティ対策ウェビナーを開催する。