AIによる高精度な電力需要予測、気象予測データとともに

多くの電力事業者は現在、気象や暦が類似している日の実績を考慮し、独自に計算した電力需要予測を基に、電力取引を行っている。電力需要予測のより細かい修正に人手を要し、より精度の高い需要予測では、豊富な経験知を持ったスタッフに頼っている。

そこには人手と、人が体得した知識や知恵に頼らなければならない課題があったという。ウェザーニューズは同社独自のAI(人工知能)技術を用いた「電力需要予測システム」を開発。このシステムを用いた「電力需要予測サービス」の提供を今月18日に開始した。同システムは、電力会社が保有する消費電力など最新の実績データと、同社の気象データを取り込み、AIが30分毎に学習し続けることで、電力需要を高い精度で予測する。

システム開発においては、住友商事サミットエナジーの協力を仰ぎ、消費電力量などの過去データや需給計画策定の経験知を活用した。ウェザーニューズは、電源の約2割をFIT電気を含む再生エネルギーで構成――地球に優しい大型バイオマス発電所を3つ運営するなどしているサミットエナジーに、今回の新たな電力需要予測サービスを提供し、計画策定の効率化によるコスト削減と需要予測の精度向上を確認することができたという。

精度検証によって同システムの有用性が高いことが認められ、大手新電力事業者のサミットエナジーでの採用が決まった。4月1日から運用が開始され、1週間で、電力需要予測の計画の効率化によるコスト削減と、前日での需要予測の精度向上が確認された。「電力需要予測サービス」では、予測精度の向上によって調達量が最適化される。これにより、環境負荷の低減にもつながると考えている。

ウェザーニューズは今後、新たな電力需要予測サービスを広く展開し、電力事業者とともに需給計画の効率化や最適化、環境負荷低減に取り組んでいく構えだ。