国や地域の壁を超えて、IoT技術及びデータを活用する

あらゆるモノがネットワークにつながる「IoT」の採用気運が高まっている。産業界のなかでも製造企業などは、IoTによって各地域で製品や設備の稼働データを収集し、それをグローバルで利活用して運用・保守業務を効率化したり、新規サービスを立案したり、新たな価値を創出しようとしている。

そのためには、地域ごとの通信回線の調査・契約から、IoTデバイスの管理、データ収集・蓄積、利活用のためのシステム基盤の構築やその運用といったさまざま準備が、各国の地域事情や法令などに即して必要となる。そしてそのシステム基盤には、加速度的に増えていくデバイス数やデータ量に対応可能な拡張性も求められる。グローバル環境下でのIoTデータの分析・利活用に際して、これらは高い障壁になっているという。

日立製作所は今月30日、企業のグローバルIoTビジネス展開を支援するサービス「Hitachi Global Data Integration」を体系化して発売する。同サービスでは、世界市場でIoT技術を活用した事業展開をめざす企業向けに、通信回線の準備や管理のほか、データの収集・蓄積、利活用のためのシステム環境の提供とその運用――モノからデータを収集し利活用する一連の基盤機能を、サブスクリプション型のサービスとして提供する。

グローバル環境下でのデータの利活用のための仕組みを、初期費用を抑え、手軽にスモールスタートできるサービスメニューとして一括提供することで、製品や設備をグローバルに出荷する製造業をはじめ、さまざまな産業分野においてグローバル市場でのIoT技術の活用によるさらなる事業強化を支援する。手軽なPoC(概念実証)環境立ち上げやIoTを活用した事業検討をサポートする。

今回のサービスは、顧客のデジタルイノベーションを加速するしくみを迅速かつ容易に導入できる「Lumada Solution Hub」より提供される。