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ソーシャルディスタンスを常に、かつ即座に可視化する
従来技術ではしかし、奥行きのある映像については、カメラからの距離の遠近により人物の大きさが変わるため、カメラ毎の事前調整が必要であったという。NECは、駅や空港といった公共施設や店舗などの人が集まるところにおいて、人と人とが十分な距離を保てているかを判じて可視化する「ソーシャルディスタンシング判定技術」を開発した。
施設にある既設カメラの映像へすぐに適用し、多様な密集の状況を常時解析して、個人を特定しないかたちで人同士の距離をリアルタイムで数値化できる。今回の技術は、屋内屋外を問わず、被写体の大きさがまちまちな既設カメラの映像や撮影済みの映像でも、場所と大きさの関係を計算し、人と人との距離を高精度に求める。これにより、様々な位置・角度で撮影している映像を広範囲かつ迅速に解析できる。
たとえばソーシャルディスタンスを2mに設定したとき、カメラ映像中の人物それぞれに対して半径1mの範囲を表す円を描き、円が重なっている場合には赤色で表示する。赤色の円の割合を計算することで、ソーシャルディスタンシング指数(密集度)をリアルタイムに示すこともできる。施設の管理者や利用者へはタイムリーに、安全な社会的距離を保つ行動を促すことが可能となる。
上記解析結果をデジタルサイネージなどで表示することにより、公共施設、商業施設、商店街、オフィスビルなど各種施設の利用者に、ソーシャルディスタンスの確保と密集回避を促すソリューションを実現できるという。NECは今後、同社の映像解析技術等を組み合わせたしくみの社会実装をめざしていく構えだ。