ネットのAI問診システム、閉域網サービスでセキュアに

医師の長時間労働が問題視されている。日本では近年、医療現場においても「働き方改革」が促され、様々な領域でのデジタル化つまりICT(情報通信技術)の活用が注目されている。一方で、厚生労働省から「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」が提示されている。

個人情報・プライバシー保護の観点から、医療機関はよりセキュリティの高い接続形態を求めていて、その要望を受けているという。Ubieは、全国の医療機関向けにパブリッククラウド上で提供する人工知能活用型の問診システム「AI問診Ubie(ユビー)」において、NTT東日本NTT西日本が提供するIPv6閉域網サービス「フレッツ・VPN プライオ」を利用した閉域VPNプランを追加した。

厚労省のタスク・シフティング等勤務環境改善推進事業(PDF資料)補助金認可を得ている、「AI問診Ubie」は、医師や看護師らが患者に問診して電子カルテに転記していた内容を、患者自身がタブレットへ入力することでカルテ作成を効率化。と同時に、診察前に約5万件の論文データベースからAIが参考病名リストを表示することで、医師業務をサポートし、負担軽減を実現する。

新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、5月11日より「COVID-19トリアージ」支援システムを拡張。スマートフォンを用いた自宅での事前問診や専用タブレットを用いた来院直後の問診、アラート機能による院内でのトリアージ実施――三段構えでCOVID-19疑い患者との濃厚接触を低減し、院内感染の抑止も支援している。AI問診システムが今回の閉域VPNプラン追加により、一層セキュアになったという。

3社はこのたびの取り組みを展開しつつ、医療現場での働き方改革・生産性向上の普及推進を図る。閉域網サービスの利用を拡大すると共に、顧客の要望に応じた新たな機能、新たなサービスの提供に向けた共同検討を行っていく構えだ。