手書きの給付金申請書をAIが読み取る、自治体向けサービスはじまる

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急経済対策として4月20日に閣議決定された。特別定額給付金事業では、全国民を対象に、感染拡大防止に留意しつつ、簡素なしくみで迅速かつ的確に家計への支援を行うため、各自治体が申請受付および支給の業務を所管している。

特別定額給付金実施本部(総務省)が開設した専用ポータルにあるように、日本国内すべての世帯主による自治体への申請方式はオンラインまたは郵送――だが、5月下旬以降オンラインでの申請受付を停止・中止する自治体が相次いだ。これからは郵送されてくる申請書の処理が急増し、これにより業務負荷の高まる自治体が増えるだろうという。

みずほ情報総研は、京都電子計算(KIP)とリセラー契約を締結し、「AI手書き文字認識サービスfor特別定額給付金」の自治体向け導入支援サービスの提供を今月5日に開始した。同契約締結により、自治体で取扱う各種帳票のデータ化を進めて、業務効率化を支援するという。

AI手書き文字認識サービスは、KIP提供の総合行政ネットワークASP登録サービス(LGWAN-ASPコード:A801510)であり、自治体のLGWAN端末から接続可能――。今回、自治体で受け付ける「特別定額給付金申請書」をAI-OCRサービス「Tegaki」(Cogent Labs提供)によってデータ化し、検証システム「Seisho」(KIP提供)を使い認識結果の確認・修正を行う。

自治体毎に必要となる帳票定義や設定作業等の支援を行い、スピーディーなサービス利用開始をサポートする。このたびのリセラー契約締結により、「特別定額給付金申請書」以外についても、「AI手書き文字認識サービス」の自治体向け導入支援サービスをはじめた。みずほ情報総研は、AI等の先端技術を活用し、事業法人や自治体等の業務効率化およびデジタルトランスフォーメーションを積極的に応援していく構えだ。