AIにて顔認識&体温測定する小型軽量デバイス

新型コロナウイルスが世界的に蔓延している。日本においては、厚生労働省等が新型コロナの予防法や、感染の疑いがあるときの行動指針を示していて、発熱などのかぜ症状がある場合は仕事や学校を休み、外出を控えるよう呼びかけている。

今月22日、CTCは、Ideinと共同で汎用的なIoT機器を利用した「体温検知AIデバイス」の販売を開始。同デバイスは人工知能による顔認識機能と表面温度の測定機能を併せ持ち、大掛かりな設置工事が不要となる。最小50台からの販売(1デバイスあたりの初期費用税抜き12万円~。月額ランニング費用税抜き8万円~)で、初年度200社への提供を目指す。

企業の受付や物流施設の出入口など、人の出入りが行われる場所に設置して、発熱の疑いのある人のスクリーニングを行う。来訪者は、同デバイスの前で数秒間静止すると体表面温度が非接触で計測される。AIによる顔認識の機能も備えているため、受付担当者や警備担当者等は条件に該当する人物を容易に識別し、特定できる。同デバイスにより発熱の疑いを早めに検知して、適切な対応を通して感染拡大の防止につなげられる。

「体表面温度を計測するデバイスとして汎用デバイス(Raspberry Pi)を採用」、「AIによる顔認識で人物の顔部分の体表面温度を計測」、「設置環境の外気温等も考慮して人物の体温を推定」、「デバイスが小型・軽量であるため、大掛かりな設置工事が不要」といった特長を備えた同デバイスについて、その場所や対象者の画像データなどの検知情報を集約するクラウド型の管理システムを開発中である。

メール等での通知を行うことで、オフィスの出入口を含め警備担当者が不在の場所にも設置が可能となる。体温検知AIデバイスを今夏提供する予定だという。両社は今後も、新型コロナウイルス感染症を軸に感染症の拡大防止につながるAI/IoTシステムの開発と普及を推進していく考えだ。