日常社会で利用する、次世代リモート操作ロボを共同開発

わが国では第5期科学技術基本計画において、非連続なイノベーションを生み出す研究開発を強化し、新しい価値やサービスが次々と創出される「超スマート社会」を世界に先駆けて実現する一連の取り組みのさらなる深化、すなわち「Society 5.0」を強力に推進することがうたわれた。

「持続的な成長と地域社会の自律的発展」「国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現」「地球規模課題への対応と世界の発展への貢献」「知の資産の持続的創出」といった目標を達成するためには、人材育成や科学技術イノベーション基盤の強化などとともに、サイバー空間とリアル空間を高度に融合させる情報通信技術(ICT)、デジタルツイン技術、人工知能(AI)やロボティクスの活用も不可欠となる――。

人間中心が大前提である超スマート社会における介護・モビリティ・農業・物流・建設・資源開発、各種産業のしくみに活かされるだろう自律型ロボットには現在、安全性やコスト面での課題がある。そしてこれは人が物理的な作業を行うことが困難な場面などでの活躍が期待される。遠隔操作ロボットは、テレプレゼンス技術と共に、オフィスや店舗、家庭など、日常社会のさまざまな場面での利用が想定されるという。

ソニーAIと、ANAグループのavatarinは、AI・ロボティクス技術と、アバター(遠隔操作ロボット)技術を組み合わせ、「次世代の遠隔操作ロボット」の開発に向けて協力していくことで基本合意した。

上記のような社会的ニーズに応えるべく、ソニーAIのAI技術とロボティクス技術、ソニーグループが有するセンシング、アクチュエータデバイス技術やノウハウと、avatarinの持つ遠隔操作ロボットに関する技術、プラットフォーム、多数の検証結果とノウハウを組みわせることで、誰にでも使いやすい次世代遠隔操作ロボットの技術開発、および社会実装に関する検討をはじめる。