情報通信
地球の姿が一目でわかる!人工衛星データ・ポータルがオープン
地球は青かった。ガガーリンが世界初の有人宇宙飛行に成功してから59年経った、今年の地球はどんな色なのだろうか――。国連宇宙部によると、世界各国で打ち上げられて、今も軌道上にある人工衛星は約4,400機以上だという。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、衛星データ利用の利便性向上を目的に、同機構が一般公開している50種類の「JAXA地球観測衛星のデータの解析結果・画像」と、16種類の「JAXAの協力の下で地球観測衛星のデータが掲載されている機構外サイト」を集約。合計66種類の衛星データを一覧できるように掲載したデータポータルサイト「JAXA for Earth」を今月1日に公開した。
同ポータルは、優れた検索機能を有している。誰でも煩雑な処理・解析等なしに、目的に応じて必要な解析済みの衛星データにアプローチして、それを利用・活用できる。メニュー脇には「入門者向け」選択ボタンも付加されていて、この機能を利用すると、地図上に重ね合わせた視覚的に分かりやすい形式の衛星データを抽出できる。衛星データを使ってみたい小中高の先生・生徒や、衛星データに馴染みの薄い人にも便利である。
「JAXA for Earth」はGlobal site(英語版)も充実していて、世界中の人に、地震や噴火などの自然災害の監視、降水分布からの洪水予測、森林の状況変化の監視、大気汚染の観測、赤潮や油の流出などの海上災害の観測データを使ってもらい、国連SDGsに掲げられた目標とその取り組みに役立ててもらえることも期待できる。
これまで各サイトに分散していた衛星データの利用ポリシーについても、「JAXA for Earth」に集約することで明確化したという。JAXAは、これらの様々な衛星データを世界中の多くの人たちに分かりやすく、使いやすい形で提供することで、今後も衛星データ利用の利便性向上を図っていく考えだ。