次世代スマートオフィス&ビルディングの実現に向けて

オフィスで働く人たちがそれぞれの目的に合わせたワークスペースを選択できる。集中ブースやコラボスペースといった多様なオフィス空間を提供する動きが、「働き方改革」などを背景に一層拡大している。

近年、ビル事業者やオフィス管理者では、そのような変化に対応するための改装等工事にかかるコストに加え、スペースの稼働率把握、利用実態に応じた柔軟なファシリティ制御の変更、エネルギー効率の向上といった管理運用負荷の増大が課題になっているという。ISIDは、様々なオフィススペースの利用状況と空調や照明等の設備制御システムを連携する次世代スマートオフィス/ビルディングソリューション「wecrew」の開発に着手した。

同社は、Microsoft 365(旧称Office 365®)と連携する「スマート会議®」を電通グループ向けに開発・提供し、会議室の稼働率向上に寄与してきた。'17年5月にはビル管理ソリューションREMOVIS®をダイタンと共同開発。昨年10月にスマート会議×REMOVISの「スマートスペースプラットフォーム」をCEATECに出展。そしてこのソリューションを今夏より提供するという。

wecrewは、会議室等オフィススペースの予約機能と入退室管理機能を連携する「Space Hub/Security Hub」と、スペースの利用状況に応じて空調や照明等設備を制御する「Facility Hub」からなり、日本マイクロソフトが提供する「Microsoft Azure」上の統合されたプラットフォームとして稼働する。

その他にも、オフィス・ビル利用者のバイタルデータや環境情報等のセンシングデータをwecrew上に集め、AIやロボット技術を活用して最適な空間やオフィスサービスを提供する機能の開発を計画している。ISIDは、wecrewのさらなる機能拡充を図り、企業の働き方改革を支援していく構えだ。