新型コロナ対策、食品スーパーに自動発注システムサービスを無償提供

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大している。日本において、人々の生活維持の要となる食品スーパーマーケットは、緊急事態宣言発令後も地域のライフラインとして、客への様々な安全策を施す一方で自らも感染リスクに晒されながら、営業を継続している。

そんな食品スーパー業界において、出勤できない従業員が増加した際の発注業務の継続対策立案は、共通かつ喫緊の課題だという。SCSKは、食品スーパー向けに緊急用発注データ提供サービスを4月30日から開始。COVID-19が拡大を続ける中、企業の事業継続に向けた対策として、これを9月30日まで「期間限定・無償の緊急用発注データ提供サービス」として展開するという。

同社が提供する統合EDIサービス「スマクラ」のユーザーである東急ストアへの先行導入が決定した。緊急用発注データ提供サービスは、SCSKとシノプスにより、「スマクラ」とシノプスの自動発注システム「sinops」の新規サービスとして、短期間で安価に導入できる自動発注の仕組みを共同で企画していたものであり、昨今の社会情勢に鑑み、無償提供するに至った――。

発注業務が困難になった場合でも食料品の供給を止めない、食品スーパーの営業継続に貢献する――今回のサービスでは、自動発注を算出するためのデータは「スマクラ」上のEDIデータを活用し、「スマクラ」から「sinops-BCP」にデータ連携することで、自動で発注予測データを生成する。既存「スマクラ」ユーザーは、複雑なシステム変更無しに導入することが可能となる。

206社の小売業に採用され、卸・メーカー延べ3万端末が接続(4月時点)されている国内トップクラスのEDIプラットフォーム。「スマクラ」連携データフォーマットに業界標準の流通BMS®を用いることで、インターフェース開発等に係る工数・費用の低減化、導入までの期間短縮を図っているという。