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ビルやマンション、施設内の移動を"タッチレス"にする
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミックとなった。世界各国では、その収束に向けた取り組みが急がれている。COVID-19の拡大防止は、あらゆる人の努力によって成し遂げられるものであり、いかなる企業においても最重要課題となっている。
そのような状況下で、すべてのステークホルダーの安全・健康を第一に考え、感染拡大防止に向けた施策を実行している。建物分野では、エレベーターなどの設備利用時の感染リスク低減に向けて、感染防止対策や消毒・清掃対応に関して周知を図るとともに、技術的な対策について検討を進めてきたという。日立製作所と日立ビルシステムは、ビルやマンションなどにおけるタッチレスソリューションを体系化した。
同ソリューションでは、新開発の画像解析サービス(5月提供予定)やハンズフリータグによる非接触での建物内移動と"3密"状態を軽減。建物エントランスの自動ドアやセキュリティゲートの通過、エレベーターの呼び出しや行先階の登録、入退室管理システムの開錠などを非接触で行えるようになる。画像解析サービスの人流解析機能により、エレベーターホールに向かう人数や混雑状況を把握できる。
5月18日発売の人流予測型エレベーター運行管理システム「FI-700」との連動により、エレベーターの待ち時間を低減し、出勤時間帯などの混雑を軽減することもできる――。タッチレスソリューションではさらに、コミュニケーションロボット「EMIEW」によって、対面業務の代替が具現化される。
病院、福祉施設において、「EMIEW-TT」が来訪者を検出し、音声案内および画面情報で簡易的な問診を実施。「EMIEW4」が来訪者を誘導して案内するサービスが可能となり、対面業務における感染リスクと業務負担を軽減する。ソリューションの展開を順次進める。両社は、安全・安心・快適な建物内の移動と生活の実現に貢献していく構えだ。