スマートファクトリ、設計調達と見積受注の双方で業務を効率化

ものづくりは国の基盤である。日本ではしかし、労働力が減少し続けている。総務省「労働力調査」によると'19年度の労働力人口は6,895万人、そのうち製造業の就業者数は1,060万となっていて、およそ10年間で260万人ほど減っている。

総務省統計局ウェブの調査データを紐解くまでもなく、人手不足は現場で実感されている――。製造業では、限られた人員で従来の成果を維持、拡張することが大きな課題となっている。デジタルトランスフォーメーション(DX)については、設計業務での3DCAD活用等が進められつつあるが、すべての業務でDX展開するには至っておらず、抜本的な新しい取り組みが求められているという。

NTT ComPwCコンサルティングは、"新しいモノ&サービスづくり"への貢献をめざす前者の「Smart Factory」において、デジタル設計データを活用して製造業の設計・調達関連業務の効率化を実現するデジタルマッチングプラットフォーム(設計/調達DX)サービスの今年度中の商用化を目標に、7月より共同実証実験を行う。

同サービスでは、"共創と、協調する領域を拡大する"新しい産業の在り方を推進するため、「設計から調達に係る業務効率を向上」と、「さまざまな企業がつながる場を提供し、受発注の関係性を最適にデザイン」の2つの目的を実現する機能を開発している。顧客の要望にあわせたカスタマイズにも対応する。従来の取引関係に拠らず、柔軟にさまざまなメーカー/サプライヤーとつながる機能を提供する。

設計データと部品加工業者の製造リソース情報を活用したマッチング型のデジタルマーケットプレイスと、公開案件への見積回答など一連の受発注業務を同サービス上で行う入札型のデジタルマーケットプレイスを提供。これにより、メーカーにおける設計調達業務の効率化やサプライヤーの安定した受注、設備の有効活用に貢献していくという。