新型コロナ感染症の拡大をAIカメラで抑止する

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミックとなった。今、人々の健康や暮らしを支えるために命がけで働いてくれている医療従事者や介護職員、公共機関や社会的事業を営む組織の従業員といった「エッセンシャルワーカー」の感染拡大が、世界的に問題となっている。

そのような状況下において、企業同士のパートナーシップにより、多様な企業・団体向けにサービスを展開し、従業員や関係者が安心して働くことのできる環境を整備していくという。凸版印刷は24日、スマートカメラ活用サービスで高い技術を有するAWLと共同で、AIカメラを活用した画像解析による、感染症拡大抑止を目的にした新たなサービスの実証実験をトッパン小石川ビル(東京都文京区)で開始した。

取り組みの第1弾として、5月7日まで、同ビル従業員通用口においてAIカメラを活用したCOVID-19拡大抑止サービスを検証する。即ち、オフィス入館時のマスク装着/未装着を自動で判定し、未装着の場合は受付にアラートを表示する「マスク装着検出・アラート表示」の実証を実施。これにより、入館時のマスク装着徹底を効率的に行うことが可能となる。従業員や関係者の安全安心な環境整備を目指す。

今回の実験で得られた知見をもとに、「従業員通用口での発熱検知」「任意の場所における密集度計測」「任意の特定場所の混雑状況の把握」「人物間距離の計測」「人物同士の接触回数計測」「アルコール消毒実施の検知」といったソリューションの開発と実証を継続していき、企業のオフィスのみならず、スーパーや薬局など、多くの人の暮らしを支えているさまざまな拠点に、AIカメラ活用サービスを提供していく予定だという。

凸版印刷は、サーモグラフィを用いた発熱者検出や人物間距離計測による密集検知・予測など、サービスをアップデートすることで一層安全安心な労働環境整備と、感染症の拡大抑止を支援していく構えだ。