9都道府県の消費行動、緊急事態宣言が出された前後の実態は

4月7日、安倍総理は、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条第1項の規定に基づき、緊急事態宣言を発出した。

緊急事態措置を実施すべき期間は、同日より5月6日までの1か月間とし、実施すべき区域は、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県および福岡県の7都府県とされた(首相官邸Webより)。ここに北海道と愛知県を加え、緊急事態宣言前後における一般消費者の購買行動の変化を統計的に調査した、アプリダウンロード数850万超を誇る家計簿サービスを運営するZaimは4月24日、その結果を公開した。

9都道府県に暮らすユーザーのレシート自動登録と手入力記録において、'20年1月18日~2月14日を「平時」、3月21日~4月4日を「緊急事態宣言前」、4月8日~22日を「緊急事態宣言後」と定義し、各期間での購買者数を比較した。結果、スーパーマーケットでは緊急事態宣言後に、平時より9%減少したものの土日祝日の午前に来店が集中。午前11時台は宣言前の1.4倍もの人々が買い物をしていたことが判明した。

コンビニの利用は緊急事態宣言前でも平時より18%ほど減少していて、特に東京都では、土日祝日・平日ともに-30%の客足であったが、緊急事態宣言前に減っていた土日祝日の利用は、宣言後に増加に転じた。東京都・神奈川県・千葉県では緊急事態宣言後に5%以上増えていて、外出自粛が叫ばれる中、日常の買い物の一部をコンビニが担っていることが伺える。また、ドラッグストアの利用者数に大きな変化は見られないという。

Zaimは、①スーパーマーケットは週末の午前中、平時よりも「密」の状態、②ホームセンターは緊急事態宣言前から客足が増え続け平時から2割増、③外食の利用は5割未満、特に土日祝日での利用が大幅減、④ECサイトの利用は15%増といった購買行動サマリーを、可視化したデータとともに同社のWebで公表している。