日本語・英語の文章をAIにて高精度かつ指定長に自動要約

ビジネスにおける迅速な意思決定には、効率的な情報収集が欠かせない。一方で、ビジネス領域のボーダーレス化やグローバル化などによって、把握すべき情報は増え続けている。いま、ビジネスピープルは情報の洪水に足をすくわれながら助け船もなく、目標に向かって平泳ぎしているようなものだ。

課題を解決する手段として自動要約サービスがあるものの、既存のそれは原文から文章を抽出する機能のみ。つまり多忙な人たちが求める、原文を読みやすい文章にまとめる機能はこれが初めてだという。NTT Comは、人工知能(AI)によって長い文章から自然な要約文を自動生成するサービス「COTOHA Summarize」の提供を4月23日に開始した。新サービスの申込みは「COTOHA® API Portal」から行える。

NTTグループが40年以上にわたり蓄積したAI関連技術「corevo®」と、NTT Comが独自開発した自然言語解析技術を活用したAIサービス「COTOHA®」シリーズに追加された今回のしくみは、日本語・英語の原文から重要な文章を抽出するだけでなく、抽出した結果を指定した文字数に近い長さで自然な要約文とする。要約精度は世界最高水準(ROUGEスコアによる)であり、情報の効果的なインプットを実現するという。

その活用シーンを想定して、同社は同日、「閲覧しているWebサイトの内容を要約するツール」と、「社内で利用するビジネス文書を要約するツール」をリリース。今後、「RPAと連携し、情報を自動収集して要約するツール」と「講演・演説などの音声データから自動で要約文を作成するツール」を順次提供していく。

先行提供中のAPIに加え、さまざまな利用シーンですぐ活用できる状態にプリセットしたツールを提供することで、「COTOHA®」シリーズによるデジタルトランスフォーメーション(DX)の可能性を拡げていく考えだ。